
どうもアゲハです。
本日も感染の危険にさらされながらも出勤された方、本当におつかれさまです。
あと少しでゴールデンウィークですし、もう少しだけ辛抱しましょう。
さて、さんざんテレビで取り上げられてきた10万円の給付内容がついに決定したようです。
最近では市民からのしつこい問い合わせにうんざりしていたので、ようやくか、という感じです。
本日は、今回の決定により感じたことを伝えていきます。
給付決定と自治体の負担
まずは、決定内容について、みなさんもご存知ではあるとは思いますが念のため載せておきます。
- 1人につき10万円
- 住民基本台帳に記録されている者が対象
- 郵送かオンラインによる申請
- 申請書は自治体が郵送
- 給付決定は自治体が行う
- 世帯主の口座に入金
- 詳しくは自治体に聞いてね
国民全員が対象の給付で、感染防止のために郵送かオンラインによる申請が原則のようです。
国が全額負担を行うため、自治体の出費はありません。
要するに、
「金は俺らが出すから、あとは自治体がやっといて」
ということで、恒例の国から自治体への丸投げです。
自治体職員は人間でないのか
緊急事態宣言が出されてから私の職場では、大した変化がありません。
ビニール素材の仕切りを置いて市民との距離をはかったり、職場のいたるところに消毒液が置かれているくらいです。
いつもどおり業務が開始し、いつもどおりに終了します。
出勤者数を減らすように通知が出ていますが、守っている部署と守っていない部署があり、庁舎トータルで見ると大した変化はありません。
- 有給を取りたければどうぞご自由に
- 時差出勤をしたければどうぞご自由に
- 職員同士の距離を取りたければどうぞご自由に
- 在宅勤務ができる部署はどうぞご自由に
組織として、公務員である職員とその家族への感染防止はとても図られていない状態です。
そして、今後は10万円給付の業務が課せられることとなります。
業務量を増やしておいて、どの口が拡大防止と言っているのでしょう。
感染のリスクから自分の身を守ることも許されない、まるで私たち人間として扱われていないように感じます。
なお、今回の給付金は全額口座への入金ということですが、口座を持っていない人への対応はどのようになるのでしょう。
自治体が窓口で手渡しでもするのでしょうか。
上級国民である議員様の考えることは私たちには、およびのつかないところです。
肝心なことから目を反らしている
国としては給付金を支給することで、大きな仕事をした、と感じていることでしょう。
ただ今回の決定は、生活保護の問題を黙認していると捉えることができます。
給付対象者は、国民全員ということで生活保護受給者も対象になります。
- 悪意を持って不正受給をしている者
- 母子世帯というだけで多額の保護費を受給している者
必死に働いて生計を立てている人を嘲笑うかのように生活している人間に対しても、平等に給付金が支給されるということです。
これではまるで
「働いても働かなくてもどっちでもいいよ」
と言っているようなものです。
今回の給付金は1人あたり10万円なので、世帯員が多ければ多いほど給付額が大きくなります。
また、給付金は収入としてみなされないため、世帯数の多い生活保護受給者はノーリスクで大金を手に入れることができるのです。
国の方針により、私たちは日常業務として受給者の罵詈雑言に耐えながらも生活指導を行っています。
- 不正受給を減らせ
- 自立させて生活保護の負担を減らせ
という指示のもと、自分の身を危険に晒しながらも業務に専念しています。
今回の給付は、そんな私たち自治体の職員の業務遂行を根底から覆すものです。
生活保護受給者であっても平等に給付が受けられるのですから、
「生活保護を脱却させる必要もないじゃん」
と思ってしまいます。
受給者としても、何もせずとも給付を受けれるのであれば、わざわざ自立する必要もないでしょう。
10万円は何に使おう?
生活保護受給者でも給付を受けることができるのですから、私たちが給付を辞退する必要はありません。
感染のリスクにさらされながらも業務を行っているというだけでも、給付を受ける理由としては十分です。
むしろ、今後増加するであろう業務量から見たら妥当な金額ではないように感じます。
職場の同僚に10万円の使い道を尋ねたところ、様々な回答でした。
車検、借金、電化製品、財布、などなど
ただ、一番多かったのは貯金でした。
今回の大規模な給付により、
「公務員の給料が減少するであろう」
という予想からの回答です。
私自身、当初は低速ジューサーが欲しいと考えていました。
本当にのんきな話です。
「ずっと欲しかった健康グッズなんだ」
と、数週間前まではニヤニヤしていました。
しかし、国民全員が支給対象ということで、冗談を言ってられなくなりました。
ただでさえ少ない現在の給料が減ってしまう可能性がある、ということで私も財布の紐を締めることとします。
今後の人生について
現状は、業務量が増えたら嫌だなあ、と憂うつな気分です。
生活保護受給者から毎日、
- 10万円はどうなるの
- どうなるの
- どうなったの
攻撃を受け続けて、既に疲れ切っています。
今回の給付決定は、私たち公務員の給料に大きな影響を与える可能性がある、ということで不安です。
また、現場の業務量を考慮せずに、上から命令ばかりしてくる国に対しても不信感を募らせる結果となりました。
とはいえ、物は捉えようですね。
今回の一件により、
「いざ失職したとしても生活保護を受給すれば問題ないんだ」
ということに気づけました。
悪い風習や制度は、たとえ世界的な危機であってもなくならない、ということです。
人生の幸福度を下げるパチンコ屋やタバコの規制が依然として停滞しているように、生活保護の悪しき風習も放置され続けられることでしょう。
なので、今後も公務員に嫌気が差し、独立したいと思ったときは、生活保護制度を活用して優雅に前進していきましょう。
おまけ
みなさんも橋下 徹氏はご存知ですよね。
大阪府知事、大阪市長を務め大改革により、大阪を危機から救った方です。
弁護士として法的知識のみならず、「難波の喧嘩氏」と言われるほどの論破力は圧巻です。
今でこそ崇高な存在であると感じているものの、公務員である私にとって橋下氏は厄介な存在でした。
なんせ甘汁を吸おうとして、公務員になった途端、橋下氏の改革の余波により、その野望を打ち砕かれたからです。
維新の会の台頭により平職員の昇給は打ち止めとなりました。
「楽して人生を送る勝ち組の時代の終焉です」
何て余計なことをしてくれたんだ、と恨んだこともあります。
しかし、今では橋下氏に感謝しています。
- 楽して生活しようと思っていた自分に新たな道を探すきっかけを与えてもらえたこと
- 現場の声を担当大臣に放ってくれたこと
橋下氏の改革のおかげで、自分が公務員に向いていないことに気がつくことができました。
真に住民を思うべき公務員に自分はふさわしくないんだ、と理解しました。
そして、庶民の暮らし、現場の職員の辛さを知らない上級国民と違い、
「リスクを冒す者に対して相応の対価を払うべき」
という、気持ちを汲んだ発言には救われます。
偽者の維新の会所属者、維新の会の看板を盾にして票集めをする政治家がいる中、創始者は真の政治家であるということを垣間見た瞬間です。
既に見ている方も多いと思いますが、現場で辛い思いをしている方には特に見ていただきたい映像を載せておきます。
普段はテレビを見けずに無音生活の私も、橋下氏の筋の通った発言には心が踊りました。
そして、橋下氏こそ”平等”という言葉を使うにふさわしい方だと感じました。